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2025.07.17

【ロゴ激似問題】歌広場&ジャンカラ知られざる関係が判明

カラオケ業界を代表する大手2社、歌広場とジャンカラのロゴがそっくりだけど、、、実は別会社。「こんなに似せて良いの?」という疑問から両社に取材したという記事が出ていたり、両社の社長が兄弟だという噂話がテレビ番組(ダウンタウンDX)で友近姉さんにより披露されました。この問題について、商標の視点で深掘りすると、上記の記事や番組でも見つからなかった2社の関係が見つかりました。

1.番組概要

複雑に入り組んだ商標業界に緩やかなメスを入れ、様々な謎や疑問を優しく究明する「ゆるカワ商標ラジオ」毎週木曜日22時〜配信📢

2025年7月17日

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2.歌広場vs.ジャンカラ〜2社の知られざる関係が判明!〜

16:13 関西人にとって馴染み深い「ジャンカラ」-筆者が上京したばかりのころは、ロゴが似てるけど何か違うカラオケ屋「歌広場」を見てモヤモヤした気持ちが込み上げてきたものです。どうやらジャンカラと歌広場は別会社により運営されており、両社は関係会社に該当しないとの記事もあります(冒頭で紹介した記事)。また、2つのロゴは並存して商標登録されているという話を聞きつけ、真相を究明すべく、商標視点で奥深くまで調べました。

 

調査したところ、たしかに両社のロゴ(歌広場の方は白黒)は、以下のとおり商標登録されています。いずれもカラオケルームに関する役務(サービス)の登録であるため、特許庁は2つのロゴを非類似だと判断したと考えられます。

ロゴが類似かどうかの基準は、ざっくりいうと両社のサービスが同一会社や系列会社によって提供されていると需要者が思うかどうかです。この基準からすると、両社は類似といえそうです。現に、色が違う程度では類似とされている例が複数存在しています。それでも登録になっているということは、何か特別な事情があるのではないかと筆者は考えました。たとえば、出願の名義を一旦合わせて特許庁が登録を認めた後に名義を変更する手法(アサインバック)が考えられます。このアサインバックは、現実の事業は提携関係になくても商標登録のためだけに利用されることもあります。

 

そこで、商標登録出願の経過を調べましたが、以下のとおり、アサインバックその他名義変更した履歴は見つかりませんでした。

 

しかし、株式会社クリアックスの経過において気になる文字「専用使用権設定登録申請書」が…商標権者は、登録した商標(ロゴ等)について他社が使用することの許可を与えることができますが、それを独占的に与えることを専用使用権といいます(厳密には使用権設定の登録が必要です)。独占的なので、専用使用権を設定した範囲では商標権者自身も使用できません。ただし、地域や期間など設定範囲を限定できますので、たとえば沖縄県でだけ専用使用権を設定し、それ以外の地域では商標権者が使用するというやり方も可能です。

 

上記の画面から詳細は閲覧できないのですが、費用を払って手続をすれば閲覧可能です。具体的には、商標登録原簿という書類が閲覧可能であり、専用使用権があればその範囲や専用使用権を受けている者の名称などが見れるわけです。そして調べてみると、株式会社クリアックスが東愛産業株式会社(現・株式会社TOAI)に対して専用使用権を設定していたことや、地域や期間などが記載されています。以下は商標登録原簿の専用使用権の箇所の抜粋です。

ただ、専用使用権が設定されているからといって特許庁が登録を認めることはありません。ですので、結局のところ特許庁が2つのロゴの登録を認めたことの謎は解決していません。とはいえ、両社にはロゴについて地域によって棲み分ける合意があったことが理解できます。

 

友近姉さん、このネタを雑学として話すことについて、専用使用権を設定させてください!

(※雑学を話すのは自由で、専用使用権によって制限されません)

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