INFORMATION情報発信
2020.09.08
Vol. 32 (京都芸術大学)
令和1年(ワ)第7786号(大阪地方裁判所判決)
判決文はこちら
動画はこちら↓
1.結論
類似しないため使用の差止は認められない(不正競争防止法2条1項1号及び2号該当せず)
2.理由
上記2つの大学名は以下の(a)と(b)理由で非類似と判断された。
(a)識別力
「京都」、「芸術」及び「大学」は教育内容等を示すものとして、ありふれたもの
→各部分の識別力は乏しい(特徴なし)。
大学名に「市立」を含むのは11大学のみ(京都では原告のみ)等
→「(京都)市立」の部分の識別力は高い(特徴あり)。
(b)取引の実情
大学名に所在地を含む大学が多数あり、所在地、設置主体(市や県など)、教育内容等のうち一部のみが異なる大学も多い
→大学名が一部でも異なる場合、異なる大学と捉えるため、相違部分を軽視しない。
以上を踏まえ、「市立」の部分を無視すべきでない等の理由で非類似と判断された。
●原告の主張
「京都芸術大学」は原告の大学(京都市立芸術大学)の略称として周知
→認められず(※周知性が認められたのは「京都市立芸術大学」のみ)
3.コメント
被告の大学名改称により問題となった事例である。シンプルな大学名である程、歴史があり1番手な印象を抱かせる。それだけに原告は「京都芸術大学」を何とかしたいのかもしれない。
なお、原告は控訴した。
SEARCH
NEW ENTRY
CONTACTお問い合わせ
<お気軽にお問い合わせください>
<お問合せ対応時間>10:00~17:00 定休日/土日祝日
※事前にご連絡いただければ、上記時間外も対応可能です。